サイト内容
バックナンバー
サイト内検索
無料メールマガジン
お問い合わせ
TOP > コラム トナリの暮らし > ◎コラム トナリの暮らし~餅つきをしたものだ
コラム トナリの暮らし
◎コラム トナリの暮らし~餅つきをしたものだ 2009.12.12

 お正月にはおせちとお雑煮をいただくのが習わしである。
だが当節は、元日だけ伝統的なスタイル、
翌日からは通常の食事という家庭が増えたらしい。

 そのせいか、デパートやスーパー、コンビニでは、
早々と10月からおせちの予約を受け付ける。
1日のためだけにあれこれの手間をかけるより
買った方が早いということ。
和風、洋風、中華風、冷凍あり通販あり。
値段もさまざま、三段重20万円の豪華版もある。
近頃では個食用も需要があるようだ。

  □ ■ □ 

 私が子供の頃、毎年12月にはお餅つきをした。
家には石臼があり、杵やせいろ(蒸籠)、もろぶたも揃っていた。
もろぶたとは、お餅を並べる浅い木の箱のこと。
見たことがない方もおられよう。

 前の日に水に浸しておいた米を、朝蒸す。
蒸し上がった米はすぐに臼に入れる。
父が杵で米粒をつぶして後、リズミカルにつく。
合間に母が返し手をつとめる。
まさしくペッタン、ペッタン、サッという呼吸。

つきあがったら、すぐに、餅とり粉をしいたのし板に移す。
郷里では丸餅にする。
手伝いに来ている近所のおばさんたちと私は、
一つひとつ手で丸めてゆく。
あんこを上手にくるむのは難しいから、
もっぱら私は平餅係である。

父は両刀遣い、晩酌もしていたが、あんこ餅も好きだった。

 数臼もつくから、大人は大変だったろう。
なにしろ、松の内に限らず、冬の間はずっとお餅を食べていたから。

我が家の餅つき道具一式はあちこちに貸し出されていた。

 寒の餅つきもした。
1月終わり頃だったかな。

そこでかきもちを作った。
砂糖を入れたり、海苔をふったり、食紅を加えたり。
薄く切って干してできあがり。
火鉢の上に金網を載せて焼いたものである。

 こんな経験、うちの子供たちにはさせられなかった。
イベントとしては何回かあったが、当事者としてではない。

彼女らが年をとって冬の食として思い出すのは、
どんな風景だろうか。

 
 
 

* ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ *

このコラムは、
Wife」に毎号、河上多恵子が執筆している「トナリの暮らし」を
そのまま載せています。


 
 
 
 
 トップページに戻る

 


| トラックバック(0)
◎コラム トナリの暮らし~餅つきをしたものだのトラックバックURL
COPYRIGHT (C) SINCE 2005 KURASHI INSTITUTE ALL RIGHTS RESERVED.