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TOP > コラム トナリの暮らし > ◎コラム◎ トナリの暮らし 「田舎暮らしの決断」
コラム トナリの暮らし
◎コラム◎ トナリの暮らし 「田舎暮らしの決断」 2008.06.08

 「リタイアしたら田舎へ」。
働き続けて都市圏の暮らしに疲れてきた中高年には、
魅力的な提案として心地よく響くらしい。

自然豊かな地でゆったり暮らせたら…。
「帰りなむ いざ」と、中国の詩人も言っている。

 かつて「田舎」という言葉には因循さもつきまとっていたように思うが、
今は憧れがトッピングされたのか。

故郷へ帰るのがUターン、
縁のない所へ移住するのをIターンというのだそうだ。

実際住んでみれば、
仕事も趣味も人間関係もバラ色とはいかないだろう。
しかし、地方への移住は一つの流れではある。

      ■ □ ■

 信州へ移住した夫婦。Iターンである。
なんといっても自然の美しさが気に入った。
連なる北アルプス、裾野の広々とした田畑、清冽な川、そして温泉。

 夫は若い時から登山を趣味にしていたから、
その辺りの地理にはなじみがあった。
脱サラしてペンション経営を始めた友人のところへ、
時折出かけて様子を見聞きしたりもした。

 55歳で退職することを決心。
「勤め始めたとき、定年は55歳だったじゃないか」
という言い訳をつけて。

ちゃんと準備はしていた。
数年かけて、税理士の資格をとっていたのだ。
もっとも士業の世界も甘くはなく、
開業したところですぐに顧客がつくというわけではない。

見習いに行き、NPOの税務の面倒をみたりして、実践練習をした。

 妻もあっさり仕事を辞めた。
好きでもない部署へ異動の内示があったから。

街育ちなのだが、移住にも賛成した。

幸い、片田舎というほどではない町に、中古の家を購入することができた。

 子供は独立。双方の両親は見送った。
「後は、好きに自分の人生を送りたい」。

 夫は、地元の法人に勤務することになった。
履歴書を送ったら採用されたのだ。
農林業や中小企業のお役に立ちたいと、彼は言う。

妻は勉強好きの活動的なタイプ。
きっと何か見つけて動くだろう。

 夕食は、大きなテーブルに地元の野菜で作った料理を並べ、
夫婦で杯をかたむける。
二人とも酒豪なのだ。


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このコラムは、
Wife」に毎号、河上多恵子が執筆している「トナリの暮らし」を
そのまま載せています。

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